恥の多い生涯を送って来ました。
自分には、社会人の常識というものが、見当つかないのです。自分は大いなる田舎・名古屋に生れましたので、お茶汲みをはじめてしたのは、よほど大きくなってからでした。
『社会人失格』
太宰治ではありません。アラサーが恥をかいた話です。
「お茶汲みは女の仕事か」論争を横目に見ては、「絶対やりたくねぇ〜w」と思っていた人生だった。
しかし、ついに私にもお茶汲みする時がきた。
ポンコツなので絶対こぼす。マジで嫌だ。
とまぁ、フラグを自分で立てて、自分で見事に回収してきました。
さすがにこぼしてはいない。
でもちょっと怒られた。
アラサー、はじめてのお茶汲み。
まさかこの歳でこんなことで注意されるとは思わなかった。
我が社のお茶出し当番ルール
新しい会社ではお茶出し当番という制度があり、班で協力して1週間当番を全うする。
班には優しく教えてくれる先輩方がいたので正直に、
「私、一般企業にいたことないのでお茶出し初めてなんです。しかもコーヒーも飲めないので淹れ方も知りません。教えていただけますか?」
と伝えた。
私は職歴がカオスなので、来客のあるようなまともな会社(いや、今回の会社もよっぽど変な会社なんだけど)に勤めたことがない。
接客のバイトもしたことがない。いつも子どもか電話相手である。
そして、3日前にインスタントコーヒーとドリップコーヒーの違いを知った女である。
インスタントコーヒーってお湯に溶けるんですね。
しかし、先輩たちはそんな常識の欠如した育ちの悪いアラサーにも丁寧に教えてくれた。
まずその日の来客予定を確認、あらかじめカップや砂糖などのセットをお盆にしておく。
来客があればダッシュでコーヒーを入れ、お出しをする。
コーヒーと水を出し、40分後にお茶を出し、更に40分後にコーヒーを出す。片付けもダッシュで。
マナーも大事だが、それよりもスピード感が大事だと聞いていた。
だから、マナーとか何にも知らんまま意気揚々と「じゃあ私が出してきます!」とおかわりのお茶を出してしまった。
チャレンジ精神旺盛な新人である。意識が高い。姿勢だけは褒めてほしい。
お茶出しマナー以前の失敗だった
社長「大胆な出し方するね。(呆」
うん、お茶受けにセットせずに飲み口ひっ掴んで出したよね。
今思えばそりゃダメだわ。
何も考えてなかったし、日常いかにズボラに暮らしてるかがわかった。
スピード重視で、マナーどころかお客さんへの気遣いもゼロ。
自分で自分にびっくりしたわ。さすがにいい大人だと思ってたから。
誰に話しても「そりゃ怒られるわwww」って笑われた。私も笑いたい。いや、泣きたい。
あと、お盆をテーブルに置いちゃダメって知らなかったよ。
横に台があったからそこに置くのね。
ていうかその前に飲んでたコーヒー下げてから、おかわりは出しましょうね。あたふたしすぎだよ私。
え?そんなん当たり前?
世間で当たり前でもね、考えなくてもわかるでしょってことでもね、わからんもんはわからんよ。意識して生きたことがない。
人によって常識は様々。「最近の若い子は…」とか思わないで…。
恥ずかしいのは、自分が一番わかってます。
ていうか私もう若い子ちゃうし。つら。
本当に恥かきました。恥の多い生涯です。
お茶汲みは女の仕事なのか論争
男とか女ではない。
が、身につけておいた方がいいって思った。
当然、これは女だけの仕事ではない。誰がやってもいいでしょ。
仕事だけでなく何にせよ、性別で何かを決めるものではないからね。
当番制にしてもいいけど、敢えて男を外すのも変。
手が空いた人がやればいいんじゃ?とは思う。
必要ない仕事でもあると思う。
そんな男だ女だって論争になるくらいなら、もうペットボトルで出しちゃえばいいじゃんとも思うし。
でも、お茶汲みマナーを学ぶことに意味はあるなって今日失敗して思った。
お・も・て・な・し♪の精神っていうか、お客様を不快にさせないにはどうすればいいか頭を使ってやることに意味がある。
形式だけのマナーや所作じゃなくて、心遣いは学ばないとね。
この先どんな形で働くとしても、ここから学んだ心遣いは大切な要素になる。
それをこの歳になって学ばせてもらえるって幸せなことだな。
人生一生勉強だし、こんなんやってんの日本人だけだよってくだらんマナー(って今もちょっと思ってる…)にも意味はあって。っていうか意味はなくてもやるだけの文化や背景があって。セクハラ・パワハラまがいな意味のない独自ルールもあるけど。
意味のないマナーでも、知らないでいると結局常識がない人認定されちゃうしね。
不本意ながら自分の評価は下げたくないし、所作は何でもスマートにこなせる大人でありたい。
まぁ知らないよりは知っておいた方がいいに決まってるってだけの話よ。敢えて知らずにいる必要は全くない。
お茶汲みはちゃんとできるようになろう。まぁ大したことじゃないかもしれないけど。そう思った。
電話が苦手なので敢えてコールセンターでバイトをしていたことを思い出す。
常識はないけど、丁寧な言葉遣いと電話はうまいんだぜ。普段に全く活かされてないけど。
だから今回もまた、自ら率先してどんどんお茶を出そうと思って、失敗した後もお茶を出しに行かせてもらった。
バカなのでもう一回お盆をテーブルに置いてた。
マジポンコツだけど、ちょっとずつ学習します。